FDAテクスチャードタイプの乳房インプラントのリスクから患者を保護する措置を講じ、製薬アラガンに乳房インプラント並びに組織拡張器(ティッシュー・エキスパンダー)の自主市場回収を要求

FDAテクスチャードタイプの乳房インプラントのリスクから患者を保護する措置を講じ、製薬アラガンに乳房インプラント並びに組織拡張器(ティッシュー・エキスパンダー)の自主市場回収を要求

2019年7月24日

 米国食品医薬品局(FDA)は本日、女性患者を乳房インプラント要因の未分化大細胞リンパ腫(BIA-ALCL)から守るため、重要な措置を講じた。あるテクスチャードタイプのインプラント製造業者である製薬アラガンに対し、BIA-ALCLリスクのため、米国市場からその種の乳房インプラントを回収するよう勧告した。アラガン社はその勧告に従い、Natrelle生理的食塩水乳房インプラント、Natrelleシリコン乳房インプラント、Natrelle Inspiraシリコン乳房インプラント、Natrelle 410高結合、解剖学に基づく形状のシリコン乳房インプラント等の、バイオセル・テクスチャードタイプの乳房インプラント製品を全世界で回収を進めていることを、FDAに通知している。豊胸手術や乳房再建前の患者が使う、Natrelle 133プラス・ティッシュー・エキスパンダー、縫合タブ付きNatrelle 133ティッシュー・エキスパンダー等も回収対象である。回収によって、未使用の製品は医療業者や医師のもとから除かれると保証される。FDAは本日、乳房インプラント患者、乳房インプラントを考慮している患者と医療専門家に向け、既知のリスクと、乳房の腫れや痛みなどのBIA-ALCLの兆候を観察する際どう段階を踏むべきかを概説する安全通信を発行した。安全通信は回収対象の全モデルや型番のリストも含む。

 FDA主席副長官エイミー・アバーネシー博士は、「BIA-ALCL発生率は全体としては比較的低いが、ある業者の製品が、死などの患者に及ぼされた重大な害に直接結びついていると証明されたのなら、回収によって女性の健康の保護が保証されることを示す新たな証拠を業者に警鐘するよう、FDAは措置を講じた。FDAは2011年に最初に、乳房インプラントとALCLとの関わりがあり得ると確認し、乳房インプラント、特にテクスチャードタイプの女性のBIA-ALCLの高リスクを患者や医療専門家に伝え始めて以来、この問題の観察に余念がない。それ以来、自覚を促し、すべてのケースをFDAに報告するよう勤めており、この潜在的安全信号を観察しつづけている。この問題と医療科学が発展するにつれ、外部患者登録等のデータベースや科学論文で、報告を観察し続けている。新たなデータに基づいて、公衆衛生の保護のため今回はこの措置が必然であったと、我々チームは判断した。他のテクスチャードタイプやスムースタイプの乳房インプラントや、ティッシュー・エキスパンダー、そしてその他の乳房に使用される機器に起因するBIA-ALCL発生を観察し続ける計画である。必要ならば将来、患者を守るために必要な措置をも辞さない」と述べている。

 FDAのBIA-ALCLのホームページで更新された表には、世界中のBIA-ALCLの稀有なケースが新たに573例、33人の患者の死亡が見受けられ、これは今年の初めの更新データと比べると著しい増加であり、前回に比べ116ケース、死亡は24人増加している。具体的には573例のうち481がアラガン社のインプラントに起因する。FDAの報告にある死亡した患者33人の場合、インプラントの製造元が判明している13人のうち12人がBIA-ALCLの診断を受けた際、アラガン社の乳房インプラントであったことが確認されている。これらのケースは、3月の公衆諮問委員会会議後、FDAに報告された新たなデータを含む。新たに提出されたデータを含み、現在入手されている情報に基づくと、アラガン社のバイオセル・テクスチャードタイプのインプラントによるBIA-ALCLのリスクが、その他のアメリカ市場に出回っているテクスチャードタイプのインプラントに比べると、約6倍にも登るということが、我々の分析で立証されている。

 FDAのホームページの表は、乳房インプラントの表面の質感、診断時の患者の年齢、例えば最後のインプラントから診断までの時間、これらの特殊なケースや死を左右する既知の要因についてのもっとも完全な情報を患者や医療専門家に供給する、その他の詳細などの重要な情報の分析とともに、これらのケースを要約している。FDAはこれらの追加ケース報告の評価を続行し、数週間以内に有害事象報告のデータベースにこの情報を公開する。

 FDAは乳房インプラントの安全性と危険性をよりよく理解し、(2019年2月公衆諮問委員会会議を通して)公衆と最新情報の共有や、FDAに有害事象の報告をするよう患者や医療専門家への奨励を含む、この分野における規制措置を通知するよう、生成された証拠を強化する方法を講じる。この自主回収は、収集され分析されたデータの質を改善する、FDAの包括的な努力の、そしてすべての安全情報を評価する、FDAの進行中の労力の直接の結果である。

 FDAの医療機器・放射線保健センター長ジェフ・シューレン医師は、「今日のニュースが乳房インプラントの患者に不安を与えると理解はしている。本日発行の安全通信では、特定の乳房インプラントの患者とその医療専門家のために、使用可能な情報を提供している。患者が潜在的リスクのために、症状もないのにインプラントを除去することをFDAは推奨しはいが、次のステップを話し合う際、患者と医療専門家が考慮すべき有用な情報を提供している。さらに、この問題に関して、患者と最新情報を共有し続けることを誓う。新たな情報を入手次第評価し続け、結果的に必要な場合は他の乳房インプラントに関しても措置を講じ続ける。その上、BIA-ALCL進行のリスクが特定のテクスチャードタイプに限られるのか、テクスチャードタイプのインプラント全てに当てはまるのか判断するため、評価を続けている。乳房インプラントの使用がBIA-ALCL進行のリスクに関連し、リスクはテクスチャードタイプのインプラントの方がより高いことを、女性や医療専門家に忠告し続ける」と述べている。

 テクスチャードタイプの乳房インプラントは、他の国に比べると米国では概して一般的ではなく、とりわけマクロテクスチャードタイプ(アラガン社が製造するテクスチャードタイプのインプラント)は米国で販売される乳房インプラントのうち5パーセント以下である。このタイプのテクスチャードタイプの乳房インプラントは米国市場では少しの割合だが、アラガン社のバイオセル・テクスチャードタイプの乳房インプラントは患者に公衆衛生リスクを及ぼす。今日のFDAの措置はフランス、カナダやオーストラリアで始められたものに似ており、これらの国では、テクスチャードタイプのインプラント使用率はかなり高く、市場占有率の80パーセントにもなることがある。それらの国は、特定のテクスチャードタイプの乳房インプラント(アラガン社の乳房インプラントを含む)を市場から回収または除去する指示を始めたり、措置を講じるようにもしている。

 本日発表された自主回収に加えて、FDAは、乳房インプラントを考えている女性すべてが、現在の安全例への理解を反映した明確な情報に基づく、乳房インプラントの利点とリスクに関して、慎重で公平な議論を医療専門家とする必要があるという情報を得るよう保証する措置を講じ始めている。例えば前述のように、FDAは、女性が乳房インプラントの利点とリスクを考える上で役立つ、囲み警告や患者決断リストを含む、乳房インプラントのラベル変更の推奨を考慮している。

 FDAは、将来の規制措置の通知に役立つ証拠集めに焦点を当て、女性と医療専門家が乳房インプラントを考慮する際、BIA-ALCLのリスクを通達されるよう保証し続ける。この目的に向けてFDAは、全ての乳房インプラント製造業者がBIA-ALCLを含む有害事象の傾向分析を3か月おきに提出することと、機器と現行の登録のための有害事象データベースにおける個々の事例を報告することを勧告した。FDAは乳房インプラント関連のリスクにかかわる情報を全て分析し続け、ホームページに掲載されるBIA-ALCL分析を定期的に更新し続け、必要とあらばいつ何時でも更に措置を講じ続ける。

 FDAは女性の健康を守り、女性と医療専門家がこれらの機器の利点とリスクを知るよう、女性が医療に関してこれらの重要な決断をするため、最も完全な情報を保持するよう保証するためできる限りの情報を提供することを保証する。


この翻訳はボランティアが行ったものです。腑に落ちない点がありましたら下記の原文をお読みください。

原文:FDA takes action to protect patients from risk of certain textured breast implants; requests Allergan voluntarily recall certain breast implants and tissue expanders from market

https://www.fda.gov/